ティッシュペーパーの原料は針葉樹や広葉樹の木です。これをチップ状にしたものを窯で溶解します。この時大量の石油が使われます。
石油危機の時に買い占めが起こったのはティッシュペーパが石油からできているといった誤解からですが、紙を製作するには確かに大量の石油が必要です。
この液状のものを漂白したりゴミ状のものを取り除いたりして最後に薄く伸ばして脱水し乾かして紙状にします。これをロール状に巻けば材料の出来上がりです。
ポケットティッシュの製造工程ではこのロール状のものを小さくカットし、それを折りたたんで重ね、その周りをフィルムで包んで作りられます。フィルムの隙間からティッシュを一枚一枚取り出すような構造になっていますが、これの製作はすべて機械化されており、自動的に作られていきます。
ポケットティッシュ制作の流れ
ティッシュのもととなる幅の広いロール状に巻かれた薄紙はティッシュの大きさにカットされます。一枚ごとに切り離されたティッシュは折りたたみ機でティッシュの形態に折りたたまれていきます。折りたたまれたティッシュは必要枚数ごとに重ねられていきます。
フィルムもロール状に巻かれていますがこれを必要な大きさにカットします。この時フィルム表面に印刷があるときは一枚に必要な印刷部分が乗るようにカットされます。
一枚ごとにカットされたフィルムは先ほどの工程で重ねられたティッシュの周りを包むように封じていきます。封じたフィルムは必要部分を熱による圧着で接合され閉じられていきます。最後に袋のフィルムの破れや印刷のずれ、汚れ等の欠陥がないかを検査して箱詰めが行われます。これでティッシュが完成です。
ポケットティッシュ制作の自動化
これまで述べた製作工程は紙やフィルムといった柔らかいものを扱っているため極めて複雑な技術を取り入れた装置が必要です。製紙業界の長い歴史の中でそこと協力する自動化機械メーカが開発してきた装置により高い品質で製作が可能です。
ポケットティッシュ特有のフィルムで包むといった工程の自動化機械も専用に開発されてきました。
工程の中でも特に品質管理は大切で印刷がずれていたり汚れていたり、フィルムが破れていたりしたら、ただとはいえ受け取った人の印象が悪く広告宣伝どころか逆効果でしょう。
種々のセンサーによる製造工程での検査や最後の目視検査によりこの品質が保証されています。これだけ安いものでこれだけの品質があるのも日本独自の特徴です。
こういった自動化機械メーカとタイアップした努力に支えられて高品質のものが高速で作られています。このため注文に対して極めて短い時間で対応するといったサービスも可能になります。